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週末きものと「能」

今週のソロ活動(これはオットが出勤だからでなく単純に私が友人と出かけたためですが)は、なんと「能」。横浜能楽堂に行くのでせっかくだからときものにしました。

まず今回観た能ですが、華道の池坊とコラボし、花をテーマにした全五回公演の最後。「桜」をテーマにした企画でした。演目は「泰山府君」。

横浜能楽堂|公演・催事 | 能の花 能を彩る花 第5回「桜」

配布されたパンフレットにあらすじが載っており、これを先に読んでおくことが大事。私、実は能は26年ぶり2回目の観劇で、初めてではありませんでした。というのは通った高校は変わってて「謡曲」という授業があり、能の基本的な知識と動作、謡い方などをかじったことがあるのです。そのため特別授業で日本能楽堂で能と狂言を見たことがあったのですが、その時のことを思い出すととにかくセリフがわかりにくかったのです。歌舞伎みたいに解説もない。だから最初にあらすじを頭に入れておく必要があったのでした。

能は「シテ」という主人公と「ワキ」という脇役がいて、この人たちが演者、そのほかに後ろや舞台の脇にお囃子と地謡という「謡曲」を歌う人たちがいます。「謡曲」はミュージカルの歌みたいなもんだと思ってます。お囃子は生バンド。正しくはきちんと調べてください(私はその役目ではないと思ってるのでここでは割愛)

能楽への誘い 〜鑑賞の手引き〜

あらすじは簡単に言うと、桜大好き大納言みたいなシテが、「桜は7日間しか鑑賞できなくて寂しいなあ~」などと嘆いていると、あるとき天女がやってきてやはり桜を美しいと思い枝を折って持って行ってしまいます。それを見ていた花守がこりゃあいかんと上司である桜大好き大納言に「神様にお願いしないとなりませんな!」と報告し、桜大好き大納言は「言語道断!」といい(本当に言ってた)、「泰山府君」という神様に祈ります。あらわれた神様が枝を折った天女を呼び寄せ、桜の枝を取り戻し、元通りにします。これにより桜の寿命が1日伸びて良かったね、ドントハレ、という内容です。ざっくり。能舞台の中央に桜が生けられて(?)おり、これを中心に話が回ります。

久しぶりの観劇なので楽しみにしていたのに開始10分くらいで不思議なことに猛烈な眠気に襲われました。でもきちんと見たいから一生懸命観ましたけども。面白くないから眠くなるのではなくて、なんというかとても気持ちがいいんですよね。お囃子の独特なポリリズムが眠気を誘うのだと思います…。周辺の人も寝てました。私も一瞬ですけど落ちましたね…。なんだこの癒し効果…。眠かった…。歌舞伎みたいに「〇〇屋!」みたいな掛け声もないし、普段見るお芝居みたいに誰かが出てきたら拍手するとかそういうシーンもなく(はけるときも特に拍手もなく)しーんとしている客席にむかって粛々と演じられていました。独特だな。機会があったらまた行ってみたいとは思う。もっと理解が進むといいのでしょうけど、まだ物珍しくてちょっと面白いです。

花とコラボなので、花柄のきもので行きたかったのですが、私花柄があんまり得意じゃないのですよね…。ちょうどよい季節の花のきもの・帯がない!この季節といえば桜なんでしょうけど、きもののルールでは桜はちょっと面倒くさいので避けてしまってたんでしょうかね、桜柄がひとつもない。私の精一杯の花柄ということで花木模様の羽織と、帯留めは花。

リハビリきものとしてもおはしょりがひどいのだけど、記録として。

横浜能楽堂桜木町にあるので、そのまま中華街に出て中華をつまみに楽しく飲んで帰ってきました。久々の親友とのデートでしたがひさしぶりでやっぱり楽しかった。家も遠くないんだからもっと新宿当たりで飲もう飲もう。