ツーアウト満塁空振り三振

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夜空の向こうには…

こんにちは。

今週のSMAP×SMAPを見て、ようやくSMAPが解散してしまうんだと実感しました。私は人よりかなりジャニ好きだけど、ことSMAPについては一般の人と同じような視点で見ている部分も多かったので、ジャニヲタというよりはSMAPと同世代の一般視聴者として感慨深かったです。一言でいえば、寂しい。それから、喪失感。

夜空ノムコウ」は、聞いたときに「これは私たち世代の歌だ!」と思って以来、SMAPのなかでは最も好きな曲の一つなんだけど、折に触れて歌詞の「あの頃の未来にぼくらは立っているのかなぁ…」と問いかけてきたように思います。 

夜空ノムコウ

夜空ノムコウ

 

世代でいえば、私はしんつよの間の学年(!)なのでSMAPの末っ子に近い部分で同世代だと思っていた節があります。少し先を歩くお兄さんたちの背中を見ているような。国民的なエンターテイナーに対してずいぶんとなれなれしい感情だけど、アイドルってそういう存在なのではないかと思ってます。発売された1997年は私は大学四年生で、進路の悩みみたいなものがあったのかもしれない。我々の世代は就職氷河期で、のちにロスジェネなどと呼ばれるので、子どもの頃に見ていた「大人」とか「社会」とかがだいぶ変わっていて不安の多い世代だったことも関係しているかも。あの頃の未来に立っているかはわからないし、思うほど日々はうまくいかないけれど、積極的ではないけど少しだけポジティブで、どこか諦めもあって、それでも夜空の向こうにはもう明日が待っていて。J-POPにありがちな無責任なポジティブさじゃなかったから、特に惹かれたのかもしれない。そしてスガシカオじゃなくて、同世代のSMAPが歌ったからこそ響いたのでしょう。このあとも大切な歌になりました。そしてこのころは毎週スマスマを楽しみに観ているころのことです。

その後SMAPは「夜空ノムコウ」のころよりもさらにさらにスターになって、脱退するメンバーがいた過去だけじゃなく、メンバーが電撃結婚したり父親になったり、活動休止するメンバーが出るたび復活劇があって、ストーリーがガンガン強化されて、前代未聞のアイドルグループになっていき、同世代の私は横目でテレビを見ながら、単純に「SMAPすごいなあ」と思っていました。(小並み感すごいけどSMAPに対しては仕方ないでしょう)今大好きなグループは彼らの後輩にあたるけど、こんなに衝撃的なストーリーは持ってないもの。(そうじゃなきゃダメってわけじゃない、むしろなくていい、そんなやさしい世界がすきだ)私が大好きなテレビやエンタメの世界のなかで、目の届く範囲にSMAPがいるのが当たり前で、勝手な思い込みだけど一緒に年齢を重ねてきた感じがしていたのです。

 年が明けたら、そのSMAPがもういないんだ、という事実をこの間のスマスマは見せつけてきました。過去の笑えて泣けてしまうVTRをこれでもかと流して、最後にあんなふうに歌う姿を見せつけて。あそこに映ってるSMAPはもう私たちがすでに失ったものなんだなあ、失われたんだなあと思うと、とても悲しくて涙が止まりませんでした。

 1度だけコンサートに行けたことがあって、今となっては貴重な体験だったと思います。チケット譲ってくれた友達にはKANSHAしてもしきれない。そのコンサートのために買った、アルバム特典のくじ引きで当たったのがなぜかフリースのひざ掛けで(グリーンだから慎吾ちゃん)、それは今でも会社で使っています。今までは何となく使ってきたけど、これからは「SMAPのアルバムの特典だったか…」と思いながら膝にかけるのかなあ。へんなの。

 こんなことを重ねてSMAPは「かつてあったもの」になってしまうのでしょう。今はまだそれが、寂しいし悲しい。

 

お題「SMAP」