ツーアウト満塁空振り三振

生活密着型ウェブダイアリ1.0

はじめて一人で登山してきました。

行きたい山はたくさんあれど、同行者が都合よくいるわけでもないので挑戦してみようかな、と。

筑波山は子供のころ数度親に連れて行ってもらっていて初めてではないことと(つっても30年くらい前だけどなあ…)、紅葉シーズンで人が多いと思ったので。誰かがいるというのは安心だ。

まぁ…、居過ぎたんだけど…。

さて、本日の予定は神社の登山口→御幸ヶ原(ケーブルカー到着駅)→男体山→御幸ヶ原→女体山→つつじヶ丘(駐車場)というコースの予定。14:00くらいに下山できればいいなあ〜という感じ。


8:00、つくば駅から直行バスに揺られ30分ほど、筑波神社入り口に到着。登山口はこの裏にある。バスから見えた筑波山頂のあたりは雲がかかっている。大丈夫かな…。


おおっ案外立派!

バスは満員に近く乗っていたけど、こちらで下りたのは半分くらい、そのまた半分くらいが徒歩で登っていたようだ。

9:00、トイレに行ったりポールを用意したり、準備を整えて登山開始。


道は案外、急。しかも私の大嫌いなあの木の階段が延々…。しかし今回よりトレッキングポールを装備しているので、そのおかげで階段もらくらくクリア。しかしポールに頼りすぎて足でしっかり踏みしめて歩いてなかったので一度滑って転んだ。おとといまでの大雨のせいか、道はぬかるみ、岩は泥がついて滑りやすい。登りがどうこうというより、この道の悪さが少しだけ怖かった。誰が急かすわけでもないし、ゆっくりゆっくり登る。なんなら休憩しつつ登る。そりゃもう休みたいときに休むから一人って楽。(こういう姿勢は何かと問題である。)

9:38、2度目の休憩。筑波山関係者さんの粋な計らい(?)で御幸ヶ原に登るケーブルカーと、下るケーブルカーがすれ違うところが登山道と接している。乗り物好きとしてはかなり高ぶるシチュエーション。


つって、すれ違っているケーブルカーは写真に収められないのだけど、山登りとは違ったワクワクがあるのはイイ!

ひとしきりテンションがあがった後はふたたび泥ですべる岩の階段を進む。

9:53、御幸ヶ原まで700m付近に。このあと100mごとにこのような看板があるので親切。

しかし、この雨上がりのぬかるみというのが本当にやっかいで、すべるのも困るけど、お気に入りのトレッキングブーツが見る見る汚れていくのも悲しい。さっき滑って転んで打った腰はおそらくアザが出来ていて痛い。それと完全に自己管理不足だけど、前日にウォーキング&ランニングをしすぎて足が筋肉痛。でもそんなことをぼやく相手もいない単独行。空も見えないし、大して紅葉してないし、なんとなく黙々と登るだけの簡単なお仕事をこなす。


10:00の休憩地より。すこしだけ色づいてるもみじ発見。紅葉してないんじゃなくて、足元ばかり見て歩いているから見つけられないだけだった。でも足元見てないと危ないし。毎度だけど難しい選択。

まあ着々と歩みを進めて、嫌いな階段もストックでクリアしながらとりあえずひとつのポイント、御幸ヶ原に到着。


雲海!しかし何も見えん!でも紅葉してる♪

とりあえずピークハントを目指し、ここではちょっと休憩して、売店で山バッヂを購入。¥400なり。

ここからはケーブルカーの観光客の皆さまとご一緒なため、一気に人口密度が増える。スニーカーの人も多いけどもそのわり岩山のような大きな石を登っていく。15分ほどで頂上に到着。


10:38、男体山登頂。上に神社があるので、忘れずに登山の安全を祈願。

筑波山は双耳峰(ふたつの山頂がある山、形としては猫耳みたい)なので、男体山のあとは尾根道を通って女体山へ。が、何か勘違いをしており男体山からどこかへ女体山への道があるのだと思って頂上への登山道を登ったり下りたりしてしまった。御幸ヶ原は二つの峰の真ん中にあるのだとあとで気がついた。分かっていたはずなんだけど…。要は確認不足。

11:00に御幸ヶ原に戻って、女体山への道を進む。これがまたすごい人の波。行列をなして進む。

11:23に頂上(877m)に着くけれど、景色の写真を撮るのも、この碑を撮るのも並ばないとならないくらい。


カールくんの出番、三角点を発見するも、こんな感じなのでおそらくゆっくり撮影なんか迷惑になって出来ない。

当のカールくんはかばんに入れるのを忘れてお留守番だったのですが…。この様な状況を予想してのことだったのか。なんだか残念だ。


男体山頂に登るころから気温が下がって、ガスっぽくなってきていたのだけど、さっきの御幸ヶ原よりも展望なし。真っ白…。


大変だったのはこれからだ。

ブログでよく見かけてはいたので予想はしていたのだけど…。

子供の団体さんが、女体さんの登山口に当たるつつじヶ丘からたくさん登ってきて、細くて岩だらけの登山道で渋滞が起きるのだ。登りの行列が延々続くので、下る人がなかなか進めない。そしてかなりワイルドな岩が多く、さらに泥だらけなので滑ってちょっと怖い。コレには参った。写真を撮る余裕もないくらい。このワイルドさはなかなか面白いけれど、渋滞は困るなあ…。ちょっと人疲れしてしまった。

筑波山が巨石・奇石が多いのは、大きな石や岩の多い山だからなんだね。

こんなんとか。

こんなんとか。

これは「弁慶の七戻り」という奇石なんだけど、こうした奇石は子供のころに見たものをよく覚えていた。

最初に筑波山に来たときにつつじヶ丘まで父親の運転する車できたのに、この石の先にある分岐で道を間違え、筑波神社のところまで下ってしまったことがある。私が先頭を歩いていたので完全に私が道を間違えたのだが、幸いだったのは家族全員で間違ったこと。私一人だったら…と想像して鳥肌が立ったのを覚えている。

翌年リベンジしたら、間違えようのない分岐でなぜ間違ったのか分からないくらいだったんだけど…。とにかく今回もつつじヶ丘に下りようと思っているので、分岐で間違えないようにしなければ。

さて、そんなことを考えながら下ってきた岩の道を振り返る。うーん、ワイルド!

でも、こんないい道もあります。たまにこうした緩やかで明るい道に出るのでそんなときは深呼吸。それまでの急登で息が上がっていてもこんなところで取り戻せる。

岩の道が落ち着いたらつつじヶ丘が見えてきた。よし、間違えないで済んだぞ、もう、筑波山はトラウマになってるんだろうな…。まぁ、今間違えたところで、違うバス停でバスに乗ればいいだけなんだけど。

このあたりからようやく景色が開けてくる。下りも緩やかだから鼻歌歌って下りられる。

途中、ほとんど長い休憩をとってないので、というのも、ベンチの場所にはつねに先客がいるし、ご家族で盛り上がってるところ、端っこに単独行がいても邪魔だよなーと変な気を使ってしまっていた。とにかく空いてるベンチがようやく見つかったので、そこでおやつをもぐもぐ。うちで淹れてきた甘い紅茶をごくごく。しかし後から来た家族連れが赤ちゃんのオムツを替えたかったらしくて迫ってきたので、追いやられるようにおやつを切り上げ…。なんていうか、すみませんここいいですか、くらいの言葉はほしかった…。

気を取り直して、ふたたび下山へ。もうつつじヶ丘の駐車場は見えているので、目標があって歩きやすいものの、もう山が終わってしまう残念感もあり、もくもくと足を進める。

12:40、つつじヶ丘に到着。予定より1時間くらい早かった。

そこにある軽食レストランで山菜蕎麦をすすり、バスの待ち時間にソフトクリームを食べる。さすがに昼過ぎてビールの気分にならなかった(笑)


栗ソフト。

13:30つつじヶ丘発のつくば駅直行バスに乗って帰途。

初めての単独行。多少迷ったり、転んで怪我したり(青あざ程度だけど)、ちょっと気をつけなければなりませんね。人が多くないと心配なのでと選んだ山だけど、人が多すぎてモヤモヤする部分もあったり、100点満点スッキリ!とはいえない山行だったかもしれない。まぁ、こんなこともあるとおもうんだけど、一番に思ったことは、単独行は寂しい!何かを見つけたり思ったりしたことを共有する相手がいないってのはこんなに寂しいもんかと思った。何事においても比較的おひとりさまで大丈夫な性質なのだけど、山に関してはやはり気の置けないお友達と行ったほうが私は楽しいのだ。

さて、次は誰とどこへ行こうかな。


<ヤマレコ>
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