ツーアウト満塁空振り三振

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 北八ヶ岳(縞枯山・横岳)(1)

八ヶ岳と言うのは山の名前ではないと言うことを本当に最近知った。いくつもの山の総称で、8つの山と言うわけでもなく、八百万、八百屋と同じ「たくさんの」という意味だと言うことだ。まったく知らなかったよ。富士山の次に高い山なんじゃないかとか思っていたよ(2番目は北岳です。)

9月の木曽駒ツアーで、山以外の共通の趣味がわかってしまった友人・サチヨちゃんと今回はピラタス蓼科ロープウェイ山麓駅で待ち合わせ。連休初日の土曜日なので時間的な懸念はあったのだけどふたりともほぼ同時刻に別ルートで到着。15時になっていたのでそのままロープウェイへ。7分ほどで坪庭と呼ばれる溶岩石とハイマツの散策広場に出る。


東京は蒸し暑い日だったのに、蓼科はひんやりと涼しく、この坪庭まで高度が上がったらむしろ寒いくらいだった。フリースとジャケットを着てニット帽をかぶる。そして坪庭経由で、今日の宿泊地・縞枯山荘へと向かう。


なんだかうす気味悪い坪庭。気候のせいかなあ。


坪庭からこのような木道を通って山荘へ。奥に見えるのが縞枯山。

縞枯山は「縞枯れ現象」が起きる山なのでそう名づけられてるのだが(そらまた安易な…)この縞枯れ現象というのが神秘的。立ったまま枯れる木が帯状に連なっていて、それが縞模様に見えるのだ。

白い部分がシラビソの枯れ木。100〜150年かけてこの帯状の部分が移動するらしい。
なんでこうなったんだろう。不思議。

縞枯山荘には16時ごろに到着。お部屋は3階の大部屋。荷物をまとめて談話室に下りる。
山小屋の入り口には炭ストーブと、その奥の談話スペースには大きな炭こたつがあって大変に暖かい。先に到着していたかたがたがくつろいでいたが、ベテランのおばさま3名がそこで日本酒をやっちゃってて「うわあ山小屋すげえ、っていうか私もお酒飲みたい」と思った。みなさまの過ごし方を見ていろいろと勉強する。持ち物とか、これからそろえるべきものとか。

縞枯山荘は電気はほとんどない(一部風力発電)のだが灯りはもっぱらランプ。

明るい電灯に慣れた私たちにはとても暗く、ヘッドランプで手元や足元を照らさなければならないこともあるけれど、このランプのほのかなあかりにとても癒されるんだなあ…。ランプの下には炭ストーブ。ほんのり暖かい。

私とサチヨちゃんは炭こたつでダラダラお菓子を食べながら某○ャニーズの話などをする。おい、そんな話山小屋でするな。飯田橋の坐・和民(東京ドームでコンサートを見たあとによく行く)の個室でやれ。隣にいた山ガールの痛い視線に気づき自重する。

18時。待ちに待った夕食。山の上なのにちゃんとしたおいしいご飯。

暗くてブレちゃったんだけど、鶏の照り焼き、マカロニサラダ、キャベツの千切りにサニーレタス、オレンジ。左上が冬瓜とひき肉の煮物、右が肉じゃが。お味噌汁はお豆腐。ご飯はお変わり自由。普段あまりご飯を食べないのにこの夜は2杯も食べてしまった。おいしかった。

はし袋にちゃんと山荘の名前入り。

ちなみにビール(スーパードライ)500円、日本酒(地酒の真澄)カップ500円で販売してました。翌日があるのでビールはやめておいた^^

食事の後、山荘のおじさんが、今山荘の前の広場に野生の牡鹿がいると教えてくれたので、宿泊者みんなでぞろぞろと見に行く。外は真っ暗で全部は見えないんだけど、その存在感がすごかった。人間がじろじろと見たり、カメラを構えてもまったく動じず。「俺の山だけど、何か?」くらいの。しかも遠めに見ても大きい!筋骨隆々って感じ。しばらくすると牡鹿は山のほうへ帰ってしまったので私たちも部屋に戻る。天気は良くなく、どんよりとガスが出ていた。せっかく山小屋に泊まるので星空を期待していたため少しだけがっかりした。

就寝時間は20時なので、19時半過ぎには寝る支度をし布団に入ってしまった。(ちなみに普通山小屋にはお風呂はありません。場所によってはシャワーがあったり温泉だったりしますが石鹸類は使えないところが多いようです)ふとんはちょっと冷たかったけど、いやなにおいとかしないし、あったかいしなかなか快適。のどのためにスカーフを口元に巻いて、念のため耳栓をして眠る。山小屋で眠れない話はよく聞くし、隣はご夫婦の旦那さんのほうだったので最初ちょっとためらったが、意外にも安眠。しかし20時に寝てしまったため夜中2時ごろに目が開いたりする。まぁ、真っ暗だし、iPhoneは圏外だし、寝るしかないんだけど。

そんな長い夜でした。

(1日目終了、翌日に続く)